プリムラ・ジュリアン ー高校2年生2・3ー

数日経った頃に聞かれた。


『サイトは何目的で使ってたんですか?』

『学校に女子があまりいないから、彼女じゃなくても女友達くらい欲しいなって。彼女出来たら嬉しいけど。』

よくある質問だろうなと思いつつ、よくありそうな答えを返した。

『やっぱりそんな感じですよね。私以外、誰かと会ったりしました?』

『うん。年上の人と会ったよ。一応、少しの期間付き合ったような感じかな。リエちゃんは?』

『私も何人かと会いましたよ。でも、続かなかったんです・・・。』

『何人も?!女性は結構会えるのかなー。でも、続かなかったのかー。』

メールを返すと、長く続かった理由というか、その内容が送られてきた。かなり長文で、複数も・・・。


読んだものを要約すると、


いつも付き合う事になっていた。会う時はする前提だった。付き合った期間と会った回数は人によって違うけど、最終的には男性と連絡がつかなくなって終わってしまう。


複数のメールは同じような内容だった。実際に会う前のメールや電話しかしていない時点で付き合っていたらしい。全部そうだったようだが、それは付き合っていたと言えるのだろうか?・・・まぁ、お互いがそう言えばそうなんだろう。


メールを読んでいて、あまり関わらないほうがいいような気がしてきた。どうやら、妊娠して堕ろした事もあるようだ。すぐに関係を絶ちたいが、同じ学校だというのが・・・。教室に来て、探されたりでもしたら面倒だ。あまり関係が進展しないようにしながら、ゆっくりフェードアウトしていこうかと思った。



サイトで知り合うとか、やめたほうがいいのかなぁ・・・。


プリムラ・ジュリアン ー高校2年生2・2ー

メールを送って数分後、返信があった。

『ぜひ仲良くしてくださいね♪テツヤさんは高校どこですか?良かったら教えて下さい!』

『高校はね、上工だよ。男しかいない・・・。リエちゃんは?』

『えー!?私も上工なんですけど!こんなことってあるんですね!』

えー?!どんな確率だよ?!

『普通はこんなことないでしょ!あれ?うちの高校なら男子多いじゃん?なんでサイトを?選び放題の気もするけど・・・。』

『そういう対象になるって思えなくて。まだ他の学年はわかんないですけどね。』

『なるほどねー。とりあえず、同じ高校だけど俺とメールする感じでいいのかな?学年は違うし。』

『そうですね!せっかくですし!それに会おう思えばすぐ会えますよ?』

『確かにリエちゃんの事は見つけやすそうだな。あ、仮名なら別だけど。』

『本名なので、すぐわかると思います(笑)』

『そうなんだ?じゃあ、見つけてもしばらくは声をかけずに眺めてよう(笑)』

『えー?!声かけてくださいよ!私がテツヤさんを探すのは大変ですし!』

『そうだろうねぇ。でも、学年違うから意外に会わないかもね。普段だって、あまり見かけないし。』

『じゃあ、1年の教室に来てみたらいいんじゃないですか?』

『えー、ちらちら教室見てたら怪しい人でしょ。』

『ですかねー?私も見つけやすいと思ったんですけどね(笑)』



まさか同じ学校の子とメールする事になるとは・・・。なんでだろう。・・・そいや、うちの高校の女子って気にしたことなかったな。どんな子だろう。見たことある子は全然タイプじゃないしなぁ。あまり期待しないでおいたほうがいいかなぁ。


プリムラ・ジュリアン ー高校2年生2・1ー

クミさんとの事を忘れようと、サイトをまた見るようになった。いまのところ、クミさんっぽい書き込みは見当たらない。今度は、住んでいる所も年も近い人で探しているからかもしれない。サイトなんて使わないですめば良いけど、ナンパなんてできないし、バイト先で気になる子もいない。かといって、別に焦っているわけではない。今度はゆっくり探すつもりだった。



『はじめまして、こんにちは。同じ市内の高1です。良かったらメールしませんか?』

メールが突然届いた。最近は書き込みも、メールもしてない。とりあえず見ているだけにしていたから、メールが来るなんて思ってもいなかった。おそらく、プロフィールでも見てメールをくれたのだろう。

『はじめまして、こんにちは。メールありがとう!そっか、同じ市内なんだね。よろしくね!』

相手のプロフィールを確認してからメールを送った。名前はリエちゃんというようだ。



メールくれるなんて、どんな感じの子かな。


プリムラ・ジュリアン ー高校2年生・10ー

次の日、学校に行く前に『もう少しちゃんと話したい』とメールをしておいた。しかし、夜まで返信がなかった。『電話するよ?』とメールを送信したのと同時に何か受信した。開いてみると送信先のメールアドレスは存在しないというエラーメールだった。

え、アドレス変わってる?!電話は?!

「おかけになった電話番号は現在使われておりません。」

慌てて番号を間違えたのかと思い、もう一度かけてみた。

「おかけになった・・・」

同じ音声が流れた。着信拒否ではなく、番号がなくなっているというものだ。

番号が変わってる?!連絡とる方法が・・・。


家に行ってみたくても、家を知らない。一緒に遊んだところを探してみるというのも考えたけど、範囲が広くて現実的ではない。これ以上の連絡をとる手段がない以上、昨日言われたとおりに終わりという事だ。


知り合ってからの展開が早かったが、まさか終わる時もこんなに早いとは・・・。


ただ、少し冷静になると疑問もでてきた。そもそも妊娠したと言っていたのは本当だったのだろうか?高校生との関係を終えたいだけだったのではないか?もしや、既に他の男と付き合っているとか?


いろいろ考えたところで、本人に聞かない限りはわからない事だ。聞く手段はもうない。仮に、妊娠が本当だとしても、結婚を迫られたわけでもない。良い意味でも、悪い意味でも、いい経験をしたと思って諦めるしかない・・・。




またサイトでも見てみようかな。クミさんの書き込みがあったらどうしよう。・・・流石に分からないように変えてるか。


プリムラ・ジュリアン ー高校2年生・9ー

クミさんと付き合うようになって数ヶ月経過した。

順調に付き合っていると思っていたけど、最近、クミさんからのメールの反応が遅くなったり、電話ができない事が増えた。でも、普段は仕事してるし、子供もいるし、忙しいのだろう。自分も学校とバイトがあると余裕がない時があるし、仕方がない事だと思っていた。



『今、電話できる?』

お互いのタイミングが良かったのか、ちょうど暇な時にメールが届き、嬉しくなってすぐに電話をかけた。繋がって、久々に聞こえてきた声は少し元気がないような気がした。

「どうしたの?」

「ん、最近話せてないし、少し話しておきたい事があってね。」

「確かにね。お互い忙しい時は仕方ないと思うけど。」

「・・・あのね。」

「うん?」

「私さ、妊娠したみたいなんだよね。」

「え?!」

「私も言わなかったけど、避妊してない時が多かったでしょ?だから、できちゃったんだろうね。」

・・・確かにつけてない事のほうが多いかも。

「大丈夫?聞こえてる?」

「う、うん。聞こえてるよ。どうしたいの?」

「デキ婚も考えたけど、高校生だしね。でも、生もうかなって思ってる。」

「1人で育てるって事?俺に何かできることはないの?」

「うん。テツヤくんは何もしなくていいよ。」

「そんな、何もって・・・。」

「あ、でも1個だけ。・・・そういうことだから別れよう?ね?」

「なんでよ・・・。」

「これから子育てと仕事でもっと忙しくなるだろうけど、テツヤくんに助けてもらえる事なんてないもん。それに結婚するわけでも、近くに住んでるわけでもないから、これ以上関係を続けられないよ。だから、ね?」

「・・・。」

「テツヤくん?聞いてるよね?・・・だから、もう電話もメールもしないから。私の事は忘れてね?じゃあね、バイバイ。」

「ちょっ!」

そのまま電話を切られてしまった。もちろん、すぐにかけ直したけどでてくれない。何度かかけたが、どうやら電源を切られてしまったようだ。



もう、終わりなのか・・・?本当にできることはないのか?


プリムラ・ジュリアン ー高校2年生・8ー

クミさんの女性らしい体に目を奪われた。手をのばせば届く距離にいる。触ってみようか悩んだが、少し落ち着き、体を軽く流して浴槽に入った。すぐにクミさんも入ってきて体をくっつけてきた。

「いろいろ気になるんじゃない?好きに触っていいよ?」

お言葉に甘え、恐る恐る触ってみた。どこを触っても柔らかくて気持ち良い。ずっと触っていたかったけど、くすぐったいのか、クミさんが小刻みに動いている。そろそろやめたほうがいいのかな?と思ってたら、抱きつかれてキスされた。今度は触れる程度だけではなく、数十秒と長かった。その長さに耐えられなくなりそうになった時、

「そろそろ出ない?のぼせちゃうし。」

「う、うん。」

浴室から出たあとは急に恥ずかしくなり、タオルを巻いたままベッドに逃げ込んだ。クミさんがすぐに入ってきて、軽いキスをしながら聞いてきた。

「ここまできてなんだけど、一応もう一回。私が初めてでいいの?」

「うん、クミさんがいい。」

答えながら、抱きしめて長めのキスをした。




その後は必死だったと思うけど、夢中だったから覚えているような、覚えていないような。でも、初体験したのは間違いない。




横になりながら、

「テツヤくん、初めてはどうだった?」

「ちゃんとできたかわかんないど、すごくよかった!」

「本当?私もよかったよ♪相性いいのかな?!絶対またしようね?」

「ぜひ!!」



こんな感じでクミさんと会うようになっていった。だんだん恋愛感情でクミさんを見てるよう気がしていた。クミさんはどう思っているのかと気になったが、聞けないまま会って遊んでいた。でも、それはすぐにわかる事に。


何度目かに会った時、思い出したように聞かれた。

「テツヤくんは、私と付き合ってるってことでいいんだよね?」

「うん、俺で良ければ。」

いつからということなんだろう?と思ったが、別にいいかと聞かなかった。


クミさんは最初からそういうつもりだったのか、確認してからも今までと変わらずにメールしたり、電話したり、会ったりしていた。高校生にとっては遠距離だと思っていたが、車ではそうでもないようでよくこっちに遊びにきてくれていた。



初めて付き合うって事になったけど、こんな感じなのかな。年上だからかな。


・・・告白する、しないを考えていた頃がずいぶん前のようだ。


プリムラ・ジュリアン ー高校2年生・7ー

目的地にはパーキングを出て数分後に到着した。もともとそのつもりだったということだろうか。


こういうところは初めてだから、クミさんにいろいろお任せする事にした。見るもの、聞くもの、これからするであろうことを考えていると全く余裕がなかった。

「よし、ここに入ろうか。ん、また緊張してる?」

「さっきとは違う緊張ですね。その・・・初めてですし。」

「そのうち慣れるよ。」

時間が経てば慣れるのか、何度か来ようということなのか、他の女性とも来ればいいということなのかはわからなかった。


入った部屋は、結構広くて綺麗だった。室内にはベットにテレビ等、普通のホテルにもある物が目に入る。でも、よくみてみると怪しげな自販機、枕元に置いてある物、透けていて中が見える風呂など、普通とは『違う』と主張しているものがいくつかあった。そんなものに圧倒されていると部屋が少し暗くなった。クミさんが照明のスイッチをいじったようだ。

「どう?暗くない?大丈夫かな?」

「だ、大丈夫です。」

「まだ部屋を見てみる?それともお風呂に入る?」

「・・・お風呂で。」

「じゃあ、一緒に入ろうか?」

答える前にクミさんにキスされた。唇が触れる程度だったが、初めてのキスだったから驚いた。

「さ、入ろ♪」

今の状況に頭が追いつかず、言われるままに一緒に入ることになった。クミさんが服を脱いでいくのを眺めていたが、自分も脱がないといけない事に気づいて、慌てて脱いで浴室に向かった。


恥ずかしい・・・。